完全な冗長経路を実現するシャーシ
BladeCenterが2002年から一貫しているのが、全シャーシにおけるI/Oと電源の経路二重化です。これまでに出荷されたすべてのBladeCenterサーバーも、ミッドプレーンと接続するコネクターとして同形状のものを2つずつ持っています。
http://ascii24.com/news/i/hard/article/2006/02/14/660541-000.html
BladeCenterに限らず、通常どこのベンダーのブレード・サーバーでも、ミッドプレーン(あるいはバックプレーン)のサーバー側、つまり前面には縦に並ぶ複数のコネクターがあります。ところが背面からシャーシを見た場合、スイッチの冗長構成は同型のスイッチを横に並べるケースがほとんどです。
(例:HP BladeSystem c-Class)
このため、プロセッサー・ブレードと背面のスイッチを接続するミッドプレーン上の配線は、上下と左右をつなぐためにどこかで交差していることがわかります。線が交差した部分に何らかの障害が起きた場合、複数のプロセッサー・ブレードが障害に巻き込まれる恐れがあり、内部の配線を担うミッドプレーンが単一障害点(SPOF - Single Point of Failure)となる可能性があります。
ところがBladeCenterは、後ろから見た場合でもスイッチや電源、ブローアーと呼ばれるファンに至るまで、上下に同じコンポーネントを配置しています。
BladeCenterの場合はプロセッサー・ブレードの上側コネクターはシャーシ背面の上部に、下側コネクターは背面の下部にそれぞれ接続されており、ミッドプレーンによって上下に完全に分離しているため、非常にシンプルな方法でSPOFを無くし、経路冗長を実現しているのです。