全員横並び・総中流などと言える社会環境にはない

多様性によって生まれる経済格差や社会格差について「活性化で所得全体が底上げされる限り、望ましい。努力のしがいのない社会ではいけない」とした。格差批判についても「日本の格差は先進国中、中位ほど。雇用も急速に拡大しており、批判は感覚的、情緒的」と否定した。
 また少子化について、労働人口の急激な減少を懸念。女性や高齢者の雇用を掲げる厚生労働省の対策に「雇用のミスマッチが起きて対応できない」と批判し、「外国人の力を借りるのは不可欠」との見方を示した。

奥田氏の指摘は正しいです。「所得全体の底上げがある限り」という前提で、格差が広がる傾向にあるのは当然だと考えます。もちろん現時点で切り取れば、低所得世帯の所得改善は急務だと思いますが、今後の流れとしては少しでも所得を増やすためにどんな努力をすべきなのか、みんなが考え、実践していく必要があります。それを放棄すれば高所得は見込めないという社会全体のコンセンサスがないと、どの業種も利益を中国に食い尽くされますよ。変革なくして世界市場での勝利はないのです。輸出で利益が上げられなければ、日本という国の未来はありませんから。