ついに子供の自殺を政治利用する輩まで現れたのか

差出人は、匿名で都立高校2年生と書かれており、12日に新宿郵便局管内で投函(とうかん)されていた。はがきには「10日に石原都知事が記者会見で述べた内容が自分を追いつめた。一生どこにいってもいじめられるのはつらいので死にます」という趣旨の記述があった。

様々な人間が様々なメッセージを本当に悩んでいる子供達に真剣に発していますが、どれをとってもマスメディアを通じて流れるそれには何かしらのフィルターがかかっています。石原都知事の言葉は100%ほめられたものではありませんが、それでも石原都知事なりの、真剣なメッセージであろうと感じます。先日書いたようにいったん逃げるという選択肢は捨てるべきではありませんが、その前には「戦う」という選択肢があることも事実なのです。さらに逃げ続けたとしても、どこかで行き詰る可能性は高いのです。
様々な発言が曲がって伝えられたり、受け取る側で歪められたりするのであれば、もはやいじめによる自殺問題について誰それが〜と発言したといった報道は、有益どころか害悪です。世の中には多様な価値観、多様な物の見方があるのです。大人はそれを子供達にきちんと知らせてあげなければなりません。無責任なマスゴミから発せられる情報から子供達を守るためには、もっとも身近な親のコミュニケーションが必要です。
しかし、いじめによって死を選択するような、極限まで追い詰められた子供が、縁遠い施政者たる石原都知事の発言への報復として死を選ぶというのは理解できません。ましてやそれを遺書などではなく葉書に書いて都に送るなどということになると、これは政治的に利用していると考えるほうが妥当かもしれません。